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ジムに通ってもフルートは上手くならなかった

  • 執筆者の写真: MEGURU
    MEGURU
  • 12月16日
  • 読了時間: 3分

高校2年の半ば。

Nさんが学校を辞めた。

 

「無関心の対象にされたくない」

 

私はこの1年、

必死で練習してきました。


 

高校に入って、

ムラマツから パウエルの総銀に変えました。

 

1年かけて、

ようやく楽器にも慣れてきました。

 

でも、1年生の時、

コンクールは本選で敗退しました。

 


楽器が重くて、

最後まで音が鳴らせなかった。

 

体力不足でした。

 

ちなみに当時の

私の担任の先生は

声楽科の先生でした。

 

東京芸大を卒業していて

40代でしたが

 

めちゃくちゃスタイルが良かった。

 


ソルフェージュの授業で

歌を歌ってくれましたが

べらぼうに上手かった。

 

当時、私の声楽のイメージは

 

「ぽっちゃりしてて

太ってるといい声が出る」

 

という単純なものでした。 

 


でも先生を見て思いました。

 

別に太ってなくても

いい声って出るんだ。

 

なんか、

体を鍛えてればいいのかな?

 


担任の先生も声楽専攻の友達も どうやらジムに通っているようだった。

 

 

そうか!

ジムに通ったら、

楽器も上手くなるのかもしれない。

 

単純すぎる考えでした。

 

私は父にお願いしました。

家族会員だったら安いから

ということで

父と一緒に 入会することになりました。

 

週末は父と一緒にジムに通いました。

 

高校生でそのジムに入会したのは

私だけでした。

 

周りのトレーナーさんに

「若い若い!」

と褒められました。

(恥ずかしい)

 

でも、

20代の男性トレーナーさんに

話しかけるのは

ちょっと恥ずかしい時期でした。

 


トレーニング方法も

これで合ってるのかどうか

イマイチよくわからないまま

やっていました。

 

ランニングマシーンで走り、

筋トレをして、

プールで泳ぎました。

 


何をどうすれば

フルートに必要な体力がつくのか、

全く分かりませんでした。

 

腕の筋肉?

持久力?

肺活量?

 

自分なりに

 

「なんか運動したら

肺活量増えるのかな?」

 

程度の考えでした。

 

そもそも

高校生の頃だったので


「疲れる」という実感が

あまりありませんでした。

 

若さで

ごまかせていたのです。

 

当時は誰も

教えてくれませんでした。

 

「とにかく練習しろ」

 

それしか

答えがありませんでした。

 

効果が実感できないまま

だんだんジムから

足が遠のいていきました。

 

でも、上手になることを

諦めたわけではありませんでした。

 

2年生の今年こそ。

本選1位で通過して

 

再び全国大会へ行く。

 

それしか

考えていませんでした。

 


この1年の練習の成果を

見せる時が来ました。

 

予選。

 

通過しました。

 

1年生の時の

悔しさをバネに。

 


この頃から、

あの「ど緊張」も

少しずつ克服できるように

なっていました。

 

そして無事、本選を1位通過し

全国大会出場が決まりました。

 


全国大会の会場で

私は

中学2年生の時に

衝撃を受けた

「あの人」と

再会することになります。

 


そう、

中学の時

全国大会でダントツ1位だった

 

”あの人”です。

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